专利摘要:
本明細書は、対象の体組織に1つまたは複数の治療薬を送達するために有用な医療器具、ならびに医療器具の作製方法および使用方法を記載する。特に、本明細書は、複数のストラットからなる側壁構造を有し、ストラットの異なる側面から1つまたは複数の治療薬が異なる放出特性にて放出されるステント等の医療器具に関する実施形態を記載する。さらに詳細には、複数のストラットからなる側壁構造を有し、各ストラットの2つの側面にストラットの外面および/または内面に施されるコーティング組成物とは異なるコーティング組成物がコーティングされるステントに関する実施形態を記載する。
公开号:JP2011510751A
申请号:JP2010545197
申请日:2009-01-30
公开日:2011-04-07
发明作者:アーカンド、ベンジャミン;ウェントランド、アダム;ズーターマイスター、デレク;ラサト、ジェイ;リズク、ラエド
申请人:ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッドBoston Scientific Scimed,Inc.;
IPC主号:A61F2-82
专利说明:

[0001] 対象の体組織へ1つまたは複数の治療薬を送達する医療器具、およびその医療器具の使用方法ならびに作製方法を開示する。特に、複数のストラットからなる側壁構造を有し、ストラットの複数の異なる表面から1つまたは複数の治療薬が区別されて放出されるステント等の医療器具を開示する。]
背景技術

[0002] 心血管疾患は先進国における主な死因のひとつである。心血管疾病の患者は、通常、狭窄または閉塞した動脈を有している。心血管疾病の治療としては、ステント等の医療器具を用いた治療が周知である。ステントは、一般的に収縮した状態で管腔内の治療部位に送達されて、治療部位で拡張される。しかし、バルーン拡張型ステントや自己拡張型ステント等の拡張型ステントを使用した場合、ステントの装着時に管腔内に外傷を与えてしまう虞があり、管腔が再び狭くなる再狭窄を招来することがある。]
[0003] 近年、再狭窄の発生の低減を目的として、管腔壁に治療薬を局部的に送達させる様々なタイプの薬剤コーティングが施されたステントが用いられている。薬剤コーティングが施されたステントの多くは、外面(反内腔側表面)、内面(内腔側表面)、および外面と内面とを連結する側面のすべての表面から同一の特性で薬剤を放出するよう構成されているが、このタイプのステントには限界がある。例えば、ステント装着後の内皮細胞発達は、ステントのすべての表面に沿って同時に起こるわけではないことが明らかとなっている。]
[0004] したがって、異なる表面から1つまたは複数の治療薬を区別して放出可能な医療器具(ステント等)が所望される。]
発明が解決しようとする課題

[0005] 本発明の目的は、上記の問題を解決するために、異なる表面から1つまたは複数の治療薬を区別して放出可能な医療器具を提供することである。]
課題を解決するための手段

[0006] 本明細書で説明する医療器具には、複数のストラットからなる側壁構造を有し、それらのストラットの複数の異なる表面から1つまたは複数の治療薬が区別して放出されるステント等の挿入型または埋め込み型医療器具が含まれる。]
[0007] 一実施形態では、薬剤コーティングが施された医療器具は体管腔にさらされる外面と、該外面の反対側に位置する内面と、外面および該内面に隣接し、外面と内面とを連結する1つの側面とをそれぞれ有する複数のストラットからなる管状の側壁を有する。各ストラットにおいては、少なくとも1つのストラットの外面の少なくとも一部は、第1の治療薬と第1のポリマーとを含む第1のコーティング組成物が第1のコーティングプロセスによりコーティングされている。また、少なくとも1つのストラットの各側面の少なくとも一部には、第2の治療薬と第2のポリマーとを含む第2のコーティング組成物が第2のコーティングプロセスによりコーティングされている。これらの1つのコーティング組成物は、例えば成分の量または種類(治療薬、ポリマー、溶剤等)、組成物の形成(作製方法等)、および組成物の適用等の態様のうち少なくとも1つの態様で異なっており、第1の治療薬は、第2の治療薬の放出特性(放出速度、放出タイミング(放出開始/終了時間、放出期間等)、総放出量等)と異なる放出特性で放出される。一実施形態では、管状の側壁がステントを形成する。]
[0008] いくつかの実施形態では、少なくとも1つのストラットの内面および側面が第1のコーティング組成物によりコーティングされることなく、少なくとも1つのストラットの外面および内面が第2のコーティング組成物によりコーティングされてはいない。]
[0009] いくつかの実施形態では、少なくとも1つのストラットの内面の少なくとも一部に少なくとも1つのストラットの外面にコーティングされたコーティング組成物と同一の組成物が、外面に施したコーティングと同一のコーティングプロセスにてコーティングされる。]
[0010] いくつかの実施形態では、少なくとも1つのストラットの内面の少なくとも一部に、第3の治療薬と第3のポリマーとを含み、かつ第1のコーティング組成物および第2のコーティング組成物とは少なくとも1つの態様において異なる第3のコーティング組成物が第3のコーティングプロセスによりコーティングされ、第3の治療薬は第1の放出特性および第2の放出特性とは異なる第3の放出特性で放出される。]
[0011] 別の実施形態では、各ストラットにおいて、少なくとも1つのストラットの内面の少なくとも一部には、第1の治療薬と第1のポリマーとを含む第1のコーティング組成物が第1のコーティングプロセスによりコーティングされ、少なくとも1つのストラットの各側面の少なくとも一部には、第2の治療薬と第2のポリマーとを含む第2のコーティング組成物が第2のコーティングプロセスによりコーティングされる。これらの2つのコーティング組成物は、第1の治療薬が、第2の治療薬の放出特性と異なる放出特性で放出されるよう、少なくとも1つの態様において異なる。]
[0012] いくつかの実施形態では、少なくとも1つのストラットの外面および側面が第1のコーティング組成物でコーティングされることなく、少なくとも1つのストラットの外面および内面が第2のコーティング組成物でコーティングされてはいない。]
[0013] いくつかの実施形態では、異なるコーティング組成物中の治療薬が同一である。他の実施形態では、異なるコーティング組成物中の治療薬が互いに異なる。ある実施形態では、1つまたは複数のコーティング組成物が、治療薬を含まない。]
[0014] いくつかの実施形態では、異なるコーティング組成物中のポリマーが同一である。他の実施形態では、異なるコーティング組成物中のポリマーが互いに異なる。
いくつかの実施形態では、異なるコーティング組成物中の1つまたは複数のポリマーが生体適合性を有する。]
[0015] いくつかの実施形態では、1つまたは複数のコーティング組成物が生体適合性を有する。
いくつかの実施形態では、コーティング組成物が同一のプロセスによりストラットの異なる表面にコーティングされる。他の実施形態では、コーティング組成物が異なるプロセスによりストラットの異なる表面にコーティングされる。]
図面の簡単な説明

[0016] 外面、内面および側面を有する複数のストラットからなる側壁を有する埋め込み型血管内ステントの斜視図。
ステントの一部となることができ、外面、内面および2つの側面を有し、断面が四角形であるストラットの一部を示す図。
ステントの一部となることができ、外面、内面および2つの側面を有し、断面が円形であるステントの一部を示す図。
外面に第1のコーティング組成物が施され、側面に第2のコーティング組成物が施されたステントのストラットの断面図。
外面および内面に第1のコーティング組成物が施され、側面に第2のコーティング組成物が施されたステントのストラットの断面図。
外面に第1のコーティング組成物が施され、側面に第2のコーティング組成物が施され、内面に第3のコーティング組成物が施されたステントのストラットの断面図。
内面に第1のコーティング組成物が施され、側面に第2のコーティング組成物が施されたステントのストラットの断面図。]
実施例

[0017] 図1Aに示されるように、埋め込み型ステント等の医療器具は、複数のストラット12からなる側壁構造10を有する。ストラット12は、あらゆる好適な構造に構成可能である。ストラット12の形状および幾何的構造はすべて同じでなくてもよい。例えば、ストラット12の断面図は図1Bのように四角形/矩形でもよいし、図1Cのように円形/楕円形でもよい。一般的に、各ストラット12は、外面(反内腔側表面)14、外面14の反対側に位置する内面(内腔側表面)16および少なくとも1つの側面18を有する。ストラット12の外面14は、ステントが埋め込まれた際に体管腔壁に対して直接に接触する面である。外面14は、1つの平坦な面または小面でなくてもよく、ワイヤストラット12のように曲面状でもよいし、多数の小面を有していてもよい。また、多数の微細構造(微細針、微細孔、微細円柱、微細円錐、微細角錐、微細管、微細平行6面体、微細角柱、微細半球、歯、うね、ひだ、つめ、蝶番、ジッパー、ジッパー型構造等)を有していてもよい。ストラット12の内面16は、外面14の反対側に位置し、通常、管腔の内側に向いている。ストラット12の2つの側面18は、外面14および/または内面16に隣接する面である。側面18は、外面14と内面16を連結している。外面14と同様に、内面16および側面18は曲面状でもよいし、多数の小面や微細構造を有していてもよい。] 図1A 図1B 図1C
[0018] 図2A〜2Dはストラットの様々な実施形態の例を示す断面図であるが、本発明による医療器具を限定するものではない。図2Aに示されるように、第1の治療薬および第1のポリマーを含む第1のコーティング組成物20がストラット12の外面14の少なくとも一部に施され、第2の治療薬および第2のポリマーを含む第2のコーティング組成物22がストラット12の側面18の少なくとも一部に施される。ストラット12の内面16にはコーティング組成物は施されない。] 図2A 図2B 図2C 図2D
[0019] 図2Bに示す別の実施形態では、第1のコーティング組成物20はストラット12の外面14の少なくとも一部およびストラット12の内面16の少なくとも一部に施され、第2のコーティング組成物22はストラット12の側面18の少なくとも一部に施される。] 図2B
[0020] 図2Cに示す別の実施例では、第1のコーティング組成物20はストラット12の外面14の少なくとも一部に施され、第2のコーティング組成物22はストラット12の側面18の少なくとも一部に施される。さらに、第3の治療薬および第3のポリマーを含む第3のコーティング組成物24が、ストラット12の内面16の少なくとも一部に施される。] 図2C
[0021] 図2Dに示す別の実施例では、第1のコーティング組成物20はストラット12の内面16の少なくとも一部に施され、第2のコーティング組成物22はストラット12の側面18の少なくとも一部に施される。] 図2D
[0022] 図示しないが、ストラット12の2つの側面18にはそれぞれ異なるコーティング組成物が施されていてもよい。また、ストラット12の外面14、内面16および各側面18には、それぞれ2種以上のコーティング組成物が施されていてもよい。さらに、ストラット12の様々な表面に施される1つまたは複数のコーティング組成物は、治療薬を含まないながらも狭窄もしくは再狭窄の低減または防止効果をもたらす組成物であってもよい。]
[0023] 本発明による医療器具の詳細は、以下の「薬剤コーティングが施された医療器具」の節に記載する。医療器具の作製方法は以下の「医療器具の作製方法」の節に記載し、使用方法は「治療的使用」の節に記載する。開示内容をわかりやすくするために実施形態の詳細な説明を以下の複数節に分割するが、これは開示内容を限定するものではない。
(薬剤コーティングが施された医療器具)
(薬剤コーティングが施された医療器具の種類)
薬剤コーティングが施された医療器具は、対象の体内に埋め込みまたは挿入できる。好適な医療器具としては、管形状または円柱形状を有する器具が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、医療器具の管状部は完全な円柱形でなくともよい。また、管状部の断面は、四角形、三角形等いかなる形状でもよく、円形である必要はない。]
[0024] さらに、医療器具の管状部は、複数の開口を形成する複数のストラットからなる側壁であってもよい。ストラットは、あらゆる好適な構造に構成可能である。また、ストラットの形状や幾何的構造はすべて同じでなくともよい。医療器具が、複数のストラットからなるステントである場合は、各ストラットが表面を有する。それぞれのストラットは、患者の体組織にさらされる外面、内面、および少なくとも1つの側面を有する。側面は、外面および内面に隣接し、これらの面を連結している。]
[0025] 特に好適な医療器具としては、当業者に周知のあらゆる種類の医療用ステントが挙げられる。例えば、医療器具としては、限定はしないが、ステント(二股ステント等)、手術針、カテーテル(バルーンカテーテル、中心静脈カテーテル、動脈カテーテル等)、ガイドワイヤ、カニューレ、心臓ペースメーカーのリードまたはリードチップ等が挙げられる。ステントは、患者の血管内に永久的に埋め込まれるよう意図された血管内ステントであることが好ましい。いくつかの実施形態では、ステントは、冠状動脈ステントのように開格子側壁ステント構造を有する。その他の好適なステントの例としては、自己拡張型ステントやバルーン型拡張ステント等の血管ステントが挙げられる。自己拡張ステントの例は、ウォルステン(Wallsten)に付与された米国特許第4,655,771号明細書および第4,954,126号明細書、ならびにウォルステンら(Wallsten et al.)に付与された米国特許第5,061,275号明細書に開示されている。適切なバルーン拡張型ステントの例は、ピンチャシクら(Pinchasik et al.)に付与された米国特許第5,449,373号明細書に記載されている。ステント側壁構造に開口を有するステントにコーティングを施す場合は、いくつかの実施例では、ステント側壁構造の開口を保護するため、例えば開口がコーティング材により完全もしくは部分的に閉塞されないように、ステントの表面に合うようコーティングを施すことが好ましい。]
[0026] 好適なステントのフレームワークは、当業者に周知の様々な方法で形成できる。フレームワークは、溶接、型成形、レーザー切削、または電鋳により形成されてもよいし、連続構造を形成するようまとめて巻かれたもしくは編まれた細糸または繊維から構成されてもよい。]
[0027] 医療器具(ステント等)の好適な基材は、金属材料、セラミック材料、ポリマー材料またはこれらの材料の組み合わせから形成できる(「器具形成用金属材料」、「器具形成用セラミック材料」および「器具形成用ポリマー材料」の節を参照のこと)。これらの材料は、生体適合性を有する材料であることが好ましい。材料は、多孔性または無孔性のいずれでもよく、また、多孔構造要素は、微細孔性またはナノ細孔性のいずれでもよい。
(器具形成用金属材料)
特定の実施形態では、医療器具が金属製の基材を備える。基材の形成に好適な金属材料としては、限定しないが、チタンをベースとする金属および合金(ニチノール、ニッケルチタン合金、熱記憶合金材料等)、ステンレス鋼、金、白金、イリジウム、モリブデン、ニオブ、パラジウム、クロム、タンタル、ニッケルクロム、またはElgiloy(登録商標)およびPhynox(登録商標)等のコバルトクロムニッケル合金を含むいくつかのコバルト合金、またはこれらの組み合せが挙げられる。医療器具の形成に使用できる他の金属材料としては、国際公開第94/16646号に開示されているようなクラッド複合フィラメントが挙げられる。]
[0028] 金属領域は、放射線不透性物質を含むことが好ましい。X線または透視法により医療器具を見ることができるように、放射性不透性物質を含有していることが望ましい場合があるからである。好適な放射線不透性物質としては、限定しないが、金、タンタル、白金、ビスマス、イリジウム、ジルコニウム、ヨウ素、チタン、バリウム、銀、スズ、これらの金属の合金、およびこれらの組み合わせが挙げられる。]
[0029] さらに、医療器具は1種類の金属を用いて基材を形成して作製することもできるが、複数の金属を様々に組み合わせて用いることもできる。基材に含有された際に所望する効果をもたらすよう、金属の混合を適宜調整してよい。
(器具形成用セラミック材料)
いくつかの実施形態では、医療器具は、セラミック製の基材を備える。基材の形成に好適なセラミック材料としては、限定しないが、酸化チタン、酸化白金、酸化タルタル、酸化ハフニウム、酸化イリジウム、酸化クロム、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化ロジウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、またはこれらの組み合わせ等の遷移元素の酸化物、炭化物、窒化物が挙げられる。また、シリカ等の、シリコンをベースとした材料を使用してもよい。]
[0030] さらに、医療器具は1種類のセラミックを用いて基材を形成して作製することもできるが、複数のセラミックを様々に組み合わせて用いることもできる。基材に含有された際に所望する効果をもたらすよう、セラミックの混合を適宜調整してよい。
(器具形成用ポリマー材料)
いくつかの実施形態では、医療器具はポリマー製の基材を備える。基材の形成に好適なポリマー材料は、特に体内に器具を挿入または埋め込む際に体組織に刺激を与えないように、生体適合性を有しているべきである。基材の形成に好適なポリマー材料としては、限定しないが、ポリウレタン、ポリイソブチレンおよびその共重合体、シリコン、ポリエステル等が挙げられる。他の好適なポリマーとしては、ポリオレフィン、ポリイソブチレン、エチレンアルファオレフィン共重合体、アクリルポリマーおよびその共重合体、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化ビニルポリマーおよびその共重合体、ポリビニルメチルエーテル等のポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデンおよびポリ塩化ビリニデン等のハロゲン化ポリビニリエン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルケトン、ポリスチレン等の芳香族ポリビニル、ポリビニルアセテート等のポリビニルエステル、ビニルモノマーの共重合体、エチレンメチルメタクル酸重合体等の、ビニルモノマーおよびオレフィンの重合体、アクリロニトリルスチレン共重合体、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)樹脂、エチレンビニルアセテート共重合体、ナイロン66およびポリカプロラクトン等のポリアミド、アルキド樹脂、ポリカーボネート、ポリオキシエチレン、ポリイミド、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、レーヨントリアセテート、セルロース、セルロースアセテート、セルロースブチレン、セルロースアセテートブチレン、セロハン、ニトロセルロース、プロピオン酸セルロース、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、コラーゲン、キチン質、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸‐Co‐グリコール酸)、ポリ乳酸ポリエチレンオキシド共重合体、スチレンイソブチレンスチレン、スチレンイソブチレン共重合体等が含まれる。]
[0031] ポリマー材料を、拡張や収縮等の機械的負荷を受けるステント等の医療器具の一部の形成に用いる場合は、シリコン(ポリシロキサンおよび置換ポリシロキサン等)、ポリウレタン、熱可塑性エラストマ、エチレンビニルアセテート共重合体、ポリオレフィンエラストマおよびEPD(エチレンプロピレンジエン)ゴム等の弾性ポリマーから選択することが好ましい。ステントに力や応力がかかった場合でもストラットの表面への密着性の高いポリマーを選択する。]
[0032] さらに、医療器具は1種類のポリマーを用いて基材を形成して作製することもできるが、複数のポリマーを様々に組み合わせて用いることもできる。基材に含有された際に所望する効果をもたらすよう、ポリマーの混合を適宜調整できる。
(コーティング組成物)
態様が1つでも異なるコーティング組成物は、互いに異なる組成物である。各コーティング組成物は、成分の分量および/または種類(治療薬、ポリマー、溶剤等)、組成物の形成(作製方法等)、および組成物の適用のうちいずれかまたはいくつかで他と異なっている。例えば、第1の治療薬および第1のポリマーを含み、第1のコーティングプロセスにより医療器具のストラットの1つの面に施される第1のコーティング組成物、ならびに第2の治療薬および第2のポリマーを含み、第2のコーティングプロセスにより別の面に施される第2のコーティング組成物を有する医療器具において、コーティング組成物は以下の組み合わせで互いに異なる。(1)第1と第2の治療薬が同一、第1と第2のポリマーが同一、第1と第2のコーティングプロセスが異なる、(2)第1と第2の治療薬が同一、第1と第2のポリマーが異なり、第1と第2のコーティングプロセスが同一、(3)第1と第2の治療薬が異なり、第1と第2のポリマーが同一、第1と第2のコーティングプロセスが同一、(4)第1と第2の治療薬が同一、第1と第2のポリマーが異なり、第1と第2のコーティングプロセスが異なる、(5)第1と第2の治療薬が異なり、第1と第2のポリマーが同一、第1と第2のコーティングプロセスが異なる、(6)第1と第2の治療薬が異なり、第1と第2のポリマーが異なり、第1と第2のコーティングプロセスが同一、(7)第1と第2の治療薬が異なり、第1と第2のポリマーが異なり、第1と第2のコーティングプロセスが異なる。
(治療薬)
本明細書で使用されている「治療薬」という用語は、薬物、遺伝物質、生体材料、およびこれらの類似体および誘導体を含み、「生物活性物質」と入れ換えて使用することができる。「遺伝物質」という用語は、DNAまたはRNAを意味し、限定しないが、下記の有用なタンパク質をエンコードし、人体への挿入が意図され、ウイルス・ベクターおよび非ウイルス・ベクターを含むDNA/RNAを含む。]
[0033] 「生体材料」という用語は、細胞、酵母、細菌、タンパク質、ペプチド、サイトカイン、およびホルモンを含む。ペプチドおよびタンパク質の例としては、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、形質転換増殖因子(TGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、上皮成長因子(EGF)、軟骨成長因子(CGF)、神経成長因子(NGF)、ケラチノサイト成長因子(KGF)、骨格成長因子(SGF)、骨芽細胞由来成長因子(BDGF)、肝細胞成長因子(HGF)、インスリン様成長因子(IGF)、サイトカイン増殖因子(CGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、低酸素誘導因子−1(HIF−1)、幹細胞由来因子(SDF)、幹細胞因子(SCF)、内皮細胞増殖用添加物(ECGS)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、増殖分化因子(GDF)、インテグリン修飾因子(IMF)、カルモジュリン(CaM)、チミジンキナーゼ(TK)、腫瘍壊死因子(TNF)、成長ホルモン(GH)、骨形態形成タンパク質(BMP)(例えば、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6(Vgr−1)、BMP−7(PO−1)、BMP−8、BMP−9、BMP−10、BMP−11、BMP−12、BMP−14、BMP−15、BMP−16等)、マトリクス・メタロプロテイナーゼ(MMP)、マトリクス・メタロプロテイナーゼの組織阻害剤(TIMP)、サイトカイン、インターロイキン(IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−15等)、リンホカイン、インターフェロン、インテグリン、コラーゲン(すべての種類)、エラスチン、フィブリリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、ラミニン、グリコサミノグリカン、プロテオグリカン、トランスフェリン、サイトタクチン、細胞接着ドメイン(RGD等)、およびテネイシンが挙げられる。現在好ましいBMPは、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7である。これらの二量体タンパク質は、ホモ二量体、ヘテロ二量体、またはこれらの組み合せとして、単独で、または他の分子と併せて形成され得る。細胞は、ヒト由来のもの(自系または同種異系)であるか、または必要ならば目的のタンパク質を移植部位に送達するために遺伝子操作された動物由来(異種)とすることができる。送達媒体は、細胞機能および生存能力を維持するために必要に応じて配合され得る。細胞には、前駆細胞(内皮前駆細胞等)、幹細胞(間葉細胞、造血細胞、神経細胞等)、間質細胞、実質細胞、未分化細胞、線維芽細胞、マクロファージ、および衛星細胞がある。]
[0034] 他の好適な治療薬としては以下のものがある。
・ヘパリン、ヘパリン誘導体類、ストレプトキナー、ウロキナーゼ、およびPPack(デキストロフェニルアラニンプロリンアルギニンクロロメチルケトン)等の抗血栓症薬、
・エノキサプリン、アンジオペプチン、または平滑筋細胞増殖を阻害できるモノクローナル抗体、ヒルジン、アセチルサリチル酸、タクロリムス、エベロリムス、ピメクロリムス、シロリムス、ゾタロリムス、アムロジピン、およびドキサゾシン等の抗増殖剤、
・グルココルチコイド、ベータメタゾン、デキサメタゾン、プレドニゾロン、コルチコステロン、ブデゾニド、エストロゲン、スルファサラジン、ロシグリタゾン、ミコフェノール酸、およびメサラミン等の抗炎症薬、
・パクリタキセル、5−フルオロウラシル、シスプラチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、エポチロン、メトトレキサート、アザチオプリン、アドリアマイシンおよびムタマイシン、エンドスタチン、アンギオスタチンおよびチミジンキナーゼ阻害薬、クラドリビン、タクソールおよびその類似体もしくは誘導体、パクリタキセル、さらにはその誘導体、類似体、またはタンパク質に結合されたパクリタキセル、例えば、Abraxane(商標)等の、抗悪性腫瘍/抗増殖/抗有糸分裂薬、
・リドカイン、ブピバカイン、およびロピバカイン等の麻酔薬、
・ D−Phe−Pro−Argクロロメチルケトン、RGDペプチド含有化合物、ヘパリン、アンチトロンビン化合物、血小板受容体拮抗薬、アンチトロンビン抗体、抗血小板受容体抗体、アスピリン(アスピリンは鎮痛薬、解熱剤、および抗炎症薬にも分類される)、ジピリダモール、プロタミン、ヒルジン、プロスタグランジン阻害薬、血小板阻害薬、トラピジルまたはリプロスチン等の抗血小板薬、およびマダニ抗血小板ペプチド等の抗凝血薬、
・細胞増殖を阻害し、ある種の癌細胞にアポトーシスを誘発するRNAまたはDNA代謝産物としても分類される5−アザシチジン等のDNA脱メチル化薬、
・増殖因子、血管内皮細胞増殖因子(VEGF−2を含む全種のVEGF)、成長因子受容体、転写活性化因子、および翻訳促進因子等の血管細胞増殖促進剤、
・ 抗増殖剤、増殖因子阻害剤、増殖因子受容体拮抗薬、転写抑制因子、翻訳抑制因子、複製阻害剤、阻害抗体、増殖因子に対する抗体、増殖因子と細胞毒素からなる二官能性分子、抗体と細胞毒素からなる二官能性分子等の血管細胞増殖阻害剤、
・コレステロール降下薬、血管拡張剤、および内因性血管作動機構に干渉する薬剤、
・プロブコール等の抗酸化薬、
・ペニシリン、セフォキシチン、オキサシリン、トブラナイシン、ダウノマイシン、マイトサイシン等の抗生物質製剤、
・酸性および塩基性線維芽細胞増殖因子、エストラジオール(E2)、エストリオール(E3)、および17−ベータエストラジオールを含むエストロゲン等の血管新生物質、
・ジゴキシン、ベータブロッカー、カプトプリルおよびエナロプリルを含むアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、スタチン、および関連化合物等の心不全治療薬、
・ シロリムス(ラパマイシン)またはエベロリムス等のマクロライド、
・塩化アラゲブリウム(ALT−711)を含むAGE分解剤。]
[0035] 他の治療薬としては、ニトログリセリン、亜酸化窒素、一酸化窒素、抗生物質、アスピリン、ジギタリス、エストロゲン、エストラジオール、および配糖体が挙げられる。
好適な治療薬としては、ステロイド、ビタミンおよび再狭窄抑制薬等の抗増殖薬が挙げられる。好適な再狭窄抑制薬としては、Taxol(登録商標)、パクリタキセル(つまり、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、またはパクリタキセル誘導体、およびこれらの混合物)等の微小管安定化薬が挙げられる。例えば、医療器具で好適に使用できる誘導体としては、2’−スクシニル−タクソール、2’−スクシニル−タクソールトリエタノールアミン、2’−グルタリル−タクソール、2’−グルタリル−タクソールトリエタノールアミン塩、N−(ジメチルアミノエチル)グルタミンとの2’−O−エステル、およびN−(ジメチルアミノエチル)グルダミド塩酸塩との2’−O−エステルが挙げられる。]
[0036] 他の好適な治療薬としては、タクロリムス、ハロフギノン、ゲルダナマイシン等のHSP90熱ショックタンパク質の阻害薬、エポチロンD等の微小管安定化薬、クリスタゾール等のホスホジエステラーゼ阻害薬、Barkct阻害薬、ホスホランバン阻害薬、およびSerca2遺伝子/タンパク質が挙げられる。さらに他の実施形態では、治療薬は、エリスロマイシン、アンフォテリシン、ラパマイシン、アドリアマイシン等の抗生物質である。]
[0037] いくつかの実施形態では、治療薬として、ダウノマイシン、マイトサイシン、デキサメタゾン、エベロリムス、タクロリムス、ゾタロリムス、ヘパリン、アスピリン、ワルファリン、チクロピジン、サルサラート、ジフルニサル、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナブメトン、プリオキシカム、ナプロキセン、ジクロフェナク、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、エトドラク、ケトロラク、オキサプロジン、セルコキシブ、塩化アラゲブリウム、またはこれらの組み合せが挙げられる。]
[0038] 別の実施形態では、治療薬は、抗TNF剤、抗血小板剤、血栓形成剤、ウイルス成長剤、脂肪酸(オメガ3、オメガ6等)、生きた培養菌、亜鉛または他の無機化合物もしくは成分、および繊維または他の有機化合物である。]
[0039] 治療薬は、当業者に周知の方法で合成できる。または、化学薬品会社や製薬会社から治療薬を購入することもできる。
医療器具のいくつかの実施形態では、粒子サイズ、形状、質量、性質(例えば、疎水性または親水性、陰イオンまたは陽イオン)等の治療薬の生理学的特性は、ステントのストラット表面からその治療薬が放出される速度を変えるために調整できる。]
[0040] 医療器具に治療薬を好適にコーティングおよび/または含有させる方法は、治療薬の治療特性に変更や悪影響をもたらすものでないことが好ましい。
(ポリマー)
ポリマーは、治療薬を保持するために医療器具にコーティングされる。例えば、親水性治療薬を使用する場合、親水性に劣る他の材料よりも治療薬への親和性が高い親水性ポリマーが治療薬の保持に用いられる。疎水性治療薬を使用する場合は、治療剤への親和性が高い疎水性ポリマーが治療薬の保持に用いられる。]
[0041] 好適な親水性ポリマーまたはモノマーの例としては、限定しないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(1−ブテン)、ポリ(2−ブテン)、ポリ(1−ペンテン)、ポリ(2−ペンテン)、ポリ(3−メチル−1−ペンテン)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリ(イソプレン)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、エチレンプロピレン共重合体、エチレンプロピレンヘキサジエン共重合体、エチレンビニルアセテート共重合体、2種以上のポリオレフィンの混合物、および2種以上の不飽和モノマーから生成されたランダム共重合体およびブロック共重合体等のポリオレフィン、ポリ(スチレン)、ポリ(2−メチルスチレン)、約20モルパーセント未満のアクリロニトリルを含むスチレンアクリロニトリル共重合体およびスチレン−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリル酸塩共重合体等のスチレンポリマー、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、クロロトリフルオロエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリ(ヘクサフルオロプロピレン)、ポリ(テトラフルオロエチレン)、テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリ(トリフルオロエチレン)、ポリ(フッ化ビニル)およびポリ(フッ化ブニリデン)等のハロゲン化炭化水素ポリマー、ポリ(酪酸ブチル)、ポリ(デカン酸ビニル)、ポリ(ドデカン酸ビニル)、ポリ(ヘクサデカン酸ビニル)、ポリ(ヘキサン酸ビニル)、ポリ(プロピオン酸ビニル)、ポリ(オクタン酸ビニル)、ポリ(ヘプタフルオロイソプロポキシエチレン)、ポリ(ヘプタフルオロイソプロポキシプロピレン)およびポリ(メタクリロニトリル)等のビニルポリマー、ポリ(n−ブチルアセテート)、ポリ(エチルアクリレート)、ポリ(1−クロロジフルオロメチル)テトラフルオロエチルアクリレート、ポリジ(クロロフルオロメチル)フルオロメチルアクリレート、ポリ(1,1−ジハイドロヘプタフルオロブチルアクリレート)、ポリ(1,1−ジハイドロペンタフルオロイソプロピルアクリレート)、ポリ(1,1−ジハイドロペンタデカフルオロオクチルアクリレート)、ポリ(ヘプタフルオロイソプロピルアクリレート)、ポリ5−(ヘクタフルオロイソプロポキシ)ペンチルアクリレート、ポリ1,1−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)ウンデシルアクリレート、ポリ2−(ヘプタフルオロプロポキシ)エチルアクリレートおよびポリ(ノナフルオロイソブチルアクリレート)等のアクリルポリマー、ポリ(メタクリル酸ベンジル)、ポリ(メタクリル酸n−ブチル)、ポリ(メタクリル酸イソブチル)、ポリ(メタクリル酸t−ブチル)、ポリ(メタクリル酸t−ブチラミノエチル)、ポリ(メタクリル酸ドデチル)、ポリ(メタクリル酸エチル)、ポリ(メタクリル酸2−エチルヘチル)、ポリ(メタクリル酸n−ヘチル)、ポリ(メタクリル酸フェニル)、ポリ(メタクリル酸n−プロピル)、ポリ(メタクリル酸オクタデシル)、ポリ(メタクリル酸1,1−ヒジドロペンタデカフルオロオクチル)、ポリ(メタクリル酸ヘプタフルオロイソプロピル)、ポリ(メタクリル酸ヘプタデカフルオロオクチル)、ポリ(メタクリル酸1−ヒドロヘクサフルオロイソプロピル)、ポリ(メタクリル酸1,1—ジヒドロテトラフルオロプロピル)、ポリ(メタクリル酸1−ヒドロヘクサフルオロイソプロピル)、およびポリ(メタクリル酸t−ノナフルオロブチル)等のメタクリル酸ポリマー、ポリ(テレフタル酸エチレン)およびポリ(テレフタル酸ブチレン)等のポリエステル、ポリウレタンおよびシロキサンウレタン共重合体等の凝縮型ポリマー、ポリオレガノシロキサン、すなわち、シロキサン基の反復を特徴とし、RA SiO 4−A/2(R:一価置換または非置換炭化水素基、A:1または2)に代表される高分子材料、およびゴム等の自然発生的疎水性ポリマーなどが挙げられる。]
[0042] 好適な親水性ポリマーまたはモノマーの例としては、限定しないが、(メタ)アクリル酸およびそのアルカリ金属およびアンモニウム塩、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、マレイン酸やフマル酸等の不飽和二塩基酸またはこれらの不飽和二塩基酸の半エステル、またはこれらの二塩基酸または半エステルのアルカリ金属またはアンモニウム塩等が添加されるポリマー、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2(メタ)アクリロイルエチレンスルホン酸またはそれらのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩等の不飽和スルホン酸が添加されるポリマー、2−ハイドロキシエチル(メタ)アクリレート、および2−ハイドロキシプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。]
[0043] 他の親水性ポリマーの例としては、ポリビニルアルコールが挙げられる。ポリビニルアルコールは、ヒドロキシル基、アミド基、カルボキシル基、アミノ基、アンモニウム基、スルホニル基(−SO3)等の複数の親水性基を含んでもよい。親水性ポリマーは、限定しないが、でんぷん、多糖類および関連するセルロースポリマー、ポリエチレンオキシド等のポリアルキレングリコールおよびポリアルキレンオキサイド、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、これらの酸およびアルキレングリコール等の多価アルコールに由来する部分エステル、アクリルアミドに由来する単独重合体および共重合体、ならびにビニルピロリドンの単独重合体および共重合体を含んでもよい。]
[0044] 好適なポリマーの例としては、ポリウレタン、シリコン(ポリシロキサンおよび置換ポリシロキサン等)、ポリエステル、スチレンイソブチレンスチレン共重合体、およびスチレンイソブチレン共重合体が挙げられる。他の使用可能なポリマーとしては、医療器具内で溶解および硬化または重合できるポリマーや、比較的融点が低く治療薬と混合可能なポリマーが挙げられる。]
[0045] 他の好適なポリマーの例としては、限定しないが、一般的な熱可塑性エラストマ、ポリオレフィン、ポリイソブチレン、エチレンアルファオレフィン共重合体、アクリルポリマーおよびその共重合体、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化ビニルポリマーおよびその共重合体、ポリビニルメチルエーテル等のポリビニルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルメチルエーテル等のポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデンおよびポリ塩化ビリニデン等のハロゲン化ポリビニリエン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルケトン、ポリスチレン等の芳香族ポリビニル、ポリビニルアセテート等のポリビニルエステル、ビニルモノマーの共重合体、エチレンメチルメタクル酸共重合体等の、ビニルモノマーおよびオレフィンの共重合体、アクリロニトリルスチレン共重合体、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)樹脂、エチレンビニルアセテート共重合体、ナイロン66およびポリカプロラクトン等のポリアミド、アルキド樹脂、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、ポリイミド、ポリエステル、ポリエステルブロックアミド、エポキシ樹脂、レーヨントリアセテート、セルロース、セルロースアセテート、セルロースブチレン、セルロースアセテートブチレン、セロハン、ニトロセルロース、プロピオン酸セルロース、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、コラーゲン、キチン質、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸‐Co‐グリコール酸)、ポリ乳酸ポリエチレンオキシド共重合体、EPD(エチレンプロピレンジエン)ゴム、フッ素ポリマー、フッ素シリコン、ポリエチレングリコル、多糖類、リン脂質、およびこれらを組み合わせたものが挙げられる。]
[0046] ある実施形態では、ポリマーが電気活性ポリマー(イオン性またはゲル状)、形状記憶ポリマー、ポリ酸無水物、エチレンビニルアルコールポリマー、およびポリ(d−乳酸)等であってもよい。]
[0047] さらに、同種のポリマーであっても、異なる溶剤系で処理することにより異なる特性(配向、表面親和性等)を有する場合があるため、そのポリマーを含んだコーティング組成物に含まれる1つまたは複数の治療の放出速度が影響を受ける場合がある。例えば、溶剤気化特性は、ポリマーの表面特性に変化をもたらし得る。]
[0048] 医療器具は1種類のポリマーを用いて基材を形成することにより作製することもできるが、複数のポリマーを様々に組み合わせて用いてもよい。基材に含有された際に所望する効果をもたらすよう、ポリマーの混合を適宜調整してよい。
(治療薬の放出特性)
医療器具からの治療薬の放出特性は、器具の各面で異なる。一実施例では、1つ以上の治療薬が医療器具の複数の面から異なる速度(すなわち、時間単位あたりの放出量)、放出タイミング(放出の開始/終了時間や放出期間)、および/または放出量で放出される。例えば、一実施形態では、医療器具のストラットの側面から放出される治療薬は、その治療薬および/または他の治療薬がストラットの外面および内面から放出される速度、開始/終了時間、期間、および/または分量とは異なる速度(より低速または高速)、開始/終了時間(より早いまたは遅い)、期間(より長いまたは短い)、および/または分量(より多いまたは少ない)で放出できる。]
[0049] いくつかの実施例では、医療器具のストラットの1つの面(外面、内面、側面等)から放出される治療薬は、他の面から放出される同一の治療薬および/または他の治療薬の約2〜10倍早いまたは遅い放出速度や、より長いまたは短い放出タイミングや、より早いまたは遅い放出タイミングや、より多いまたは少ない総放出量で放出される。例えば、医療器具の複数の面から放出される治療薬は、互いに異なるタイミングで放出される。]
[0050] 医療器具の複数面から放出される治療薬の放出特性は、使用する治療薬、所望する治療効果等の様々な条件に応じて調整してよい。例えば、(1)コーティング組成物中の治療薬(粒子サイズ、形状、質量、性質等)およびポリマー、(2)コーティング組成物の作製に用いる溶剤、(3)コーティング組成物を医療器具の表面にコーティングするプロセスの生化学的特性、およびこれらの組み合わせは、当該技術の知識に基づき変更できる。]
[0051] 治療薬の放出特性は、当業者に周知の方法で測定できる。例えば、放出速度は、水溶性溶剤および/または有機溶剤を含む溶液中にコーティングが施された医療器具を入れ、分析器(高性能液体クロマトグラフィー等)を用いて、医療器具の異なる面から放出される治療薬の分量を異なる時間間隔でサンプリングすることにより測定できる。測定する治療薬の分量は、治療薬の総放出量、医療器具に施された治療薬の総量に対する放出される治療薬のパーセント値、医療器具の表面積あたりの放出治療薬分量のパーセント値のいずれでもよい。さらに、同一の治療薬でもサイズの異なる粒子は区別して放出してもよく、それらの粒子の放出特性は薬剤粒子をろ過することにより測定できる。
(医療器具の作製方法)
(コーティング組成物の作製方法)
コーティング組成物は、当業者に周知の方法で作製できる。例えば、1つまたは複数のポリマーおよび/もしくは1つまたは複数の治療薬を、1つまたは複数の溶剤中に溶解または懸濁させることにより作製できる。コーティング組成物の作製に用いる溶剤としては、溶液中にポリマーおよび/または治療薬を溶解または懸濁させることができるものが含まれる。好適な溶剤の例としては、限定しないが、テトラハイドロフラン、メチルエチルケトン、クロロホルム、トルエン、アセトン、イソオクタン、1,1,1−トリクロロエタン、ジクロロメタン、イソプロパノール、ジメチルホルムアミド、エチルアセテート、イソブチルスチレン、およびこれらの混合物が挙げられる。
(医療器具のコーティング方法)
コーティング組成物は、当業者に周知の方法で医療器具の表面に施すことができる。表面によってコーティング方法は同一でもよいし、異なっていてもよい。医療器具にコーティング組成物を施す好適な方法としては、限定しないが、噴霧コーティング、塗布、ロール・コーティング、静電噴霧析出、インクジェット・コーティング、ディップ・コーティング、スピン・コーティング、エアー・サスペンション、パン・コーティング、超音波ミスト噴霧、またはこれらの組み合わせが挙げられる。]
[0052] いくつかの実施形態では、医療器具の1つの表面上に同一のコーティング組成物を1層または複数層施してもよい。医療器具のコーティングには、上記のコーティング方法のうち同一または異なるコーティング方法で、1層または複数層のコーティング組成物を施すことができる。]
[0053] あるコーティング組成物を、上記ステントのストラット等の医療器具のすべての面に施すのではない場合、コーティング組成物を選択的に施すことができる方法を用いることが好ましい。ある実施形態では、特定のコーティング組成物を施さない面は、コーティング組成物を施す前にマスキングする。図2Aに示す実施形態の例では、外面14のみに第1の組成物20が施されている。別の実施形態では、例えば保護ラップを用いてマスキングされる。保護ラップは、反対側の面に施されるコーティング材に触れないように、表面を保護するものである。保護ラップの好適な材料の例としては、PTFEフィルム、DynaLEAP(登録商標)、Kapton(登録商標)および他の適切なカバー材またはラップ材が挙げられる。] 図2A
[0054] 別の実施形態では、複数の溶剤系に溶解可能であるか耐性を有するポリマー等のフォトレジスト材料を、むき出しのステントにディップ・コーティングしてもよい。例えば、ワックスまたは犠牲マスキング材でディップ・コーティングしてもよい。ステントの特定の表面を選択的にコーティングする際には、ワックスまたは犠牲マスキング材コーティングをステントストラットの所望する面から削り取って、その面を露出する。続いて、ステントのその露出面に、噴霧コーティング、ディップ・コーティング、塗布、ロール・コーティング等の手段によりコーティングが施される。コーティング完了後に、ワックスまたは犠牲マスキング材がステント表面から取り除かれる。]
[0055] ステント側壁構造に開口を有する実施形態においてステントにコーティングを施す場合は、ステント側壁構造の開口が保護されるように(例えば、開口の一部または全体がコーティング材により閉塞されないように)、ステントの表面に合うようにコーティングを施すことが望ましい。]
[0056] コーティングを施したら、続いて硬化させる。硬化は、熱、真空状態および/または理化学変化をもたらす薬剤で処理することにより、ポリマー材料を完成状態または有用状態にするプロセスである。硬化の処理時間および温度は、用いるポリマーおよび治療薬に応じて当該技術の知識により決定する。その後、コーティングされた医療器具に後硬化プロセスを施してもよい。また、医療器具のコーティング後に、周知の殺菌法により殺菌することが好ましい。
(治療的使用)
本発明による薬剤コーティングが施された医療器具は、処置を必要とする対象において、狭窄や再狭窄等の心血管疾病の様々な疾病の治療や防止に使用できる。本医療器具は、対象に挿入または埋め込み可能である。]
[0057] 本コーティングが施された医療器具は、細胞の増殖、収縮、移動、活動過剰および/または血栓形成等の抑制が有益である疾病の治療や防止に用いることができる。これは、平滑筋細胞の増殖、収縮、移動、過剰活動および/または血栓形成を抑制する1つまたは複数の治療薬を放出することにより行われる。]
[0058] 本医療器具は、狭窄や再狭窄を治療または防止する方法においても使用できる。具体的には、狭窄や再狭窄の治療法または防止法においては、本薬剤コーティングが施された医療器具が対象に挿入されるか埋め込まれる。このような適用において、薬剤コーティング医療器具は、治療効果をもたらすに足る分量の治療薬を含む。治療効果をもたらす分量は、治療の対象および治療薬自体により異なる。また、治療条件や、症状の程度にも左右される。投与量、またおそらくは投与頻度も、対象個人の年齢、性別、体重、反応により異なる。]
[0059] 本明細書において、「対象」という用語と「患者」という用語は、入れ替え可能である。対象は動物であってもよく、好ましくは非霊長類(牛、豚、馬、猫、犬、ネズミ等)および霊長類(カニクイザル等のサル、チンパンジー、人間等)であり、通常は人間である。]
[0060] ある実施形態では、対象は、狭窄や再狭窄を患っている対象であり、かつ/または、バルーン血管拡張術とも呼ばれる経皮経管冠動脈拡張術(PTCA)や冠動脈グラフト(CABG)手術等の施術を受けた対象である。]
[0061] 本医療器具および方法は、単独でも使用できるし、他の治療法と組み合わせてもよい。いくつかの実施形態では、対象は、狭窄や再狭窄を治療または防止する他の療法を同時に受けることができる。]
[0062] 本医療器具および方法の範囲は、医療器具および装置の各特性の一例を示すものである特定の実施形態に限定されるものではなく、機能的に同等の方法および器具も意図されている。実際、本明細書で明示および説明されている実施形態だけでなく、様々な変更形態が、当業者にとって通常の実験のみで上記の説明および添付の図面から明らかになるであろう。このような変更形態および同等形態は、添付の特許請求の範囲内である。]
[0063] 本明細書で言及されているすべての刊行物、特許、および特許出願は、それぞれの個別の刊行物、特許、または特許出願が、本願明細書に援用されることが具体的にまた個別に指示されている場合と同じ程度にその全体が本願明細書に援用される。本明細書でなされている参照の引用または説明は、そのような参照が従来技術のものであることを認めたと解釈されないものとする。]
权利要求:

請求項1
体管腔にさらされる外面と、該外面の反対側に位置する内面と、前記外面および内面に隣接し、これら外面と内面とを連結する少なくとも1つの側面とをそれぞれ有する複数のストラットからなる管状の側壁を備え、前記少なくとも1つのストラットの外面の少なくとも一部には、第1の治療薬と第1のポリマーとを含む第1のコーティング組成物が第1のコーティングプロセスによりコーティングされ、前記少なくとも1つのストラットの側面の少なくとも一部には、第2の治療薬と第2のポリマーとを含み、かつ前記第1のコーティング組成物とは異なる第2のコーティング組成物が第2のコーティングプロセスによりコーティングされ、前記第1の治療薬が第1の放出特性にて放出され、第2の治療薬が第1の放出特性とは異なる第2の放出特性にて放出されるコーティングが施された医療器具。
請求項2
前記第1の放出特性および第2の放出特性は、互いに異なる治療薬の放出速度、放出タイミングまたは総放出量を有する請求項1に記載の医療器具。
請求項3
前記管状の側壁がステントを形成する請求項1に記載の医療器具。
請求項4
前記少なくとも1つのストラットの内面および側面が第1のコーティング組成物によりコーティングされることなく、少なくとも1つのストラットの外面および内面が第2のコーティング組成物によりコーティングされてはいない請求項1に記載の医療器具。
請求項5
前記第1の治療薬と第2の治療薬とが同一である請求項1に記載の医療器具。
請求項6
前記第1の治療薬と第2の治療薬とが異なる請求項1に記載の医療器具。
請求項7
前記第1のポリマーと第2のポリマーとが同一である請求項1に記載の医療器具。
請求項8
前記第1のポリマーと第2のポリマーとが異なる請求項1に記載の医療器具。
請求項9
前記第1のポリマーおよび第2のポリマーが生体適合性を有する請求項1に記載の医療器具。
請求項10
前記第1のコーティング組成物または第2のコーティング組成物が生体適合性を有する請求項1に記載の医療器具。
請求項11
前記第1のコーティングプロセスと前記第2のコーティングプロセスとが同一である請求項1に記載の医療器具。
請求項12
前記第1のコーティングプロセスと前記第2のコーティングプロセスとが異なる請求項1に記載の医療器具。
請求項13
前記少なくとも1つのストラットの内面の少なくとも一部には、前記第1のコーティング組成物が第1のコーティングプロセスによりコーティングされる請求項第1に記載の医療器具。
請求項14
前記少なくとも1つのストラットの内面の少なくとも一部には、第3の治療薬および第3のポリマーを含み、かつ第1および第2のコーティング組成物とは異なる第3のコーティング組成物が第3のコーティングプロセスによりコーティングされ、第3の治療薬が第1の放出特性および第2の放出特性とは異なる第3の放出特性にて放出される請求項1に記載の医療器具。
請求項15
前記第1の放出特性、第2の放出特性および第3の放出特性が、互いに異なる治療薬の放出速度、放出タイミングまたは総放出量を有する請求項14に記載の医療器具。
請求項16
体管腔にさらされる外面と、該外面の反対側に位置する内面と、前記外面および内面に隣接し、これら外面と内面とを連結する少なくとも1つの側面とをそれぞれ有する複数のストラットからなる管状の側壁を備え、前記少なくとも1つのストラットの内面の少なくとも一部には、第1の治療薬と第1のポリマーとを含む第1のコーティング組成物が第1のコーティングプロセスによりコーティングされ、前記少なくとも1つのストラットの側面の少なくとも一部には、第2の治療薬と第2のポリマーとを含み、かつ第1のコーティング組成物とは異なる第2のコーティング組成物が第2のコーティングプロセスによりコーティングされ、前記第1の治療薬が第1の放出特性にて放出され、第2の治療薬が第1の放出特性とは異なる第2の放出特性にて放出されるコーティングが施された医療器具。
請求項17
前記第1の放出特性および第2の放出特性は、互いに異なる治療薬の放出速度、放出タイミングまたは総放出量を有する請求項16に記載の医療器具。
請求項18
前記管状の側壁がステントを形成する請求項16に記載の医療器具。
請求項19
前記少なくとも1つのストラットの外面および側面が第1のコーティング組成物によりコーティングされることなく、少なくとも1つのストラットの外面および内面が第2のコーティング組成物によりコーティングされてはいない請求項16に記載の医療器具。
請求項20
前記第1の治療薬と第2の治療薬とが同一である請求項16に記載の医療器具。
請求項21
前記第1の治療薬と第2の治療薬とが異なる請求項16に記載の医療器具。
請求項22
前記第1のポリマーと第2のポリマーとが同一である請求項16に記載の医療器具。
請求項23
前記第1のポリマーと第2のポリマーとが異なる請求項16に記載の医療器具。
請求項24
前記第1のポリマーおよび第2のポリマーが生体適合性を有する請求項16に記載の医療器具。
請求項25
前記第1のコーティング組成物または第2のコーティング組成物が生体適合性を有する請求項16に記載の医療器具。
請求項26
前記第1のコーティングプロセスと第2のコーティングプロセスとが同一である請求項16に記載の医療器具。
請求項27
前記第1のコーティングプロセスと第2のコーティングプロセスとが異なる請求項第16に記載の医療器具。
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WO2009099935A3|2010-11-11|
WO2009099935A2|2009-08-13|
EP2249893A2|2010-11-17|
US20090198321A1|2009-08-06|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
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优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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